insurance 2022.07.29

ベンナビ弁護士保険が生まれたきっかけや今後の目標とは|メンバーインタビュー&CFO対談

アシロでは主軸となるリーガルメディア関連事業や、リーガルHR事業の他に、「ベンナビ弁護士保険」という保険事業にも取り組んでいます。

日常生活で遭遇してしまうトラブルについて、弁護士へ依頼した際の費用を補償する「ベンナビ弁護士保険」ですが、どのようなきっかけで生まれたのでしょうか。

「ベンナビ弁護士保険」の概要について、現場メンバーである丸田さんへインタビューすると共に、その成り立ちや今後の目標について、アシロの取締役CFOでありカイラス少額短期保険の取締役も務める川村さんとご対談いただきました。

またベンナビ弁護士保険のメンバー募集にあたってご協力いただいた、丸田さんへの単独インタビューも是非ご一読ください。

▶ベンナビ弁護士保険の業務内容や募集背景をインタビュー|アシロの保険「ベンナビ弁護士保険」とは?

現場メンバー丸田さんへのインタビュー

まずはアシロからカイラス少額短期保険(現:アシロ少額短期保険)へ出向していただき、ベンナビ弁護士保険の商品開発から現在の運用まで担当していただいている、丸田さんへインタビューをしていきたいと思います。

ベンナビ弁護士保険の概要など、基礎的な部分を伺ってみましょう。

Q,どんなトラブルや困り事に使える保険なんですか?

非常に幅広く対応していて、お客様に説明する際は「使える事案」よりも「使えない事案」を説明しています。

厳密には詳細な規定があるのですが、大きくいうと以下の3つです。

  • お金の貸し借りに関するトラブル
  • 事業、ビジネスといったトラブル(個人の私生活におけるトラブル以外)
  • 刑事事件のトラブル

例えば離婚や相続、労働問題などでお問合せをいただくことが多いですね。
また季節的な相談もありまして、3-4月の引っ越しが増える時期には、退去時の原状回復に関するトラブルをご相談いただくこともあります。

Q,「ベンナビ弁護士保険」をどんな風に活用してほしいですか?

費用がネックになって弁護士に頼れず、結果として正当な権利が守られずに不利益を被っている方は本当に沢山います。

そういった不和や不均衡を是正したいと思っているので、是非「ベンナビ弁護士保険」を活用して欲しいですね。

 

アシロCFO川村さんを交えた対談

ここからはアシロの取締役CFOであり、カイラス少額短期保険の取締役も務めている川村さんにご参加いただき、対談をしていただきます。

「ベンナビ弁護士保険」誕生のきっかけなど、事業としての裏話を伺ってみましょう。

Q,サービス誕生のきっかけと現在までの流れを教えてください

川村 悟士さん

一番最初のきっかけは、カイラス社とは別の弁護士費用保険を取り扱っている会社の保険代理店業務を2018年頃に請け負ったことです。
当社の弁護士ナビのユーザーがその会社の弁護士費用保険に加入する数が多く、当社サービスとの親和性が高いことに確信を持ちました。
その後、取引先である弁護士がカイラス少額短期保険と親交があったご縁で紹介いただき、20年4月の開業に併せて20年6月にアシロが出資したという流れです。

丸田 泰広さん

アシロが出資した理由としては、2つあると考えています。
1つ目は弁護士業界が抱える「二割司法」という課題。弁護士が提供する司法サービスを必要としている人のうち、2割程度の人しか適切にサービスを受けられておらず、8割の人は泣き寝入りをしている状態のことです。
これは弁護士費用が高額であることが主な原因と考えられており、その原因を解決できる保険を普及させることができれば、多くの方々が泣き寝入りをせずに、適切に弁護士の司法サービスを受けられる可能性が高いです。
もう1つ、アシロは弁護士向けの広告媒体となる弁護士ナビを運営している為、弁護士市場そのものが大きくなることによって、弁護士ナビがターゲットする弁護士広告市場の拡大も目指すことが可能です。
前者の社会的意義と、後者の事業的シナジーが組み合わさり、アシロとしても出資するに至ったと考えています。

※二割司法については以下もご参考ください
CMOが語る。年間4,000万人以上が利用する「弁護士ナビ」社会に提供する価値と今後|PR TIMES STORY

川村 悟士さん

仰るとおりですね。
弁護士保険に加入していただくことで、ユーザーにとっても弁護士を活用しやすくなりますし、弁護士の方にとっても依頼を受任する機会が広がりますので、ユーザー、弁護士、当社の三者ともにメリットがあると感じています。
丸田さんには、アシロが20年6月にカイラスに出資したタイミングで出向していただきました。
Webマーケティングでの集客や保険の引受業務を主導していただき、現在では契約者のほぼ100%近くがWebマーケティング経由です。
アシロで培ってきた経験を存分に発揮していただいて、アシロとのシナジーの実現しています。
直近では22年4月にカイラス少額短期保険をアシロが連結子会社化したので、更なるシナジーの強化を実現していかなければいけないと考えています。



Q,「ベンナビ弁護士保険」の事業で苦労したポイントはありますか?

丸田 泰広さん

苦労でもありつつ、貴重な経験をさせて頂いたと感じることなのですが、少数精鋭の環境下で、経験のない業務を担当する場面も多くありました。

川村 悟士さん

本当にすごいですよね。
丸田さんは保険に関する経験やノウハウが無かったにも関わらず、保険業界特有の考え方や複雑な約款などを一からキャッチアップしていただいて、貴重な戦力となって頂いています。

丸田 泰広さん

ありがとうございます。
個人的には、事業の立ち上げ期にジョインして、業務の交通整理や効率化、仕組み化が得意と自負しています。
元々Webマーケティングと少しの営業経験しかありませんでしたが、そういった状況に身を投じるとワクワクします(笑)。
冒頭でも申し上げたとおり、苦労もありつつ、とても良い経験をさせてもらえたと思っています。
ちなみに親会社として苦労したポイントなどはありますか?


川村 悟士さん

アシロでは日本会計基準(J-GAAP)ではなく国際会計基準(IFRS)を適用しているのですが、IFRSを使用して保険事業の経理処理をしている会社は国内にほんの数社しかありません。
その為、過去に苦労したというよりも、現在も経理チームは苦労しています(笑)。

丸田 泰広さん

ちなみに上場している国内の生命保険会社や損害保険会社では、基本的にJ-GAAPを使用しているんですか?


川村 悟士さん

仰るとおりですね。
大きな金融グループの保険事業会社がIFRSを使用しているパターンはありますが、当社のようなパターンはほとんどないと認識しています。

Q,ベンナビ弁護士保険の今後の目標を教えてください!

丸田 泰広さん

喫緊の課題・目標としては、会社の黒字化です。
長期的な目標はこれから考えていくステージではありますが、弁護士費用保険以外の保険商品を展開することなどを考えています。
弁護士費用保険はアシロの事業とシナジーがありますが、そればかりに囚われる必要はなく、カイラスとして成長できる選択肢を検討・選択していきたいと考えています。


川村 悟士さん

親会社のアシロとしても、カイラス社は現状赤字ですので、株主からご心配の声をいただくこともあります。
一方で保険事業は、立ち上げ期は一般的に赤字となりますが、一旦黒字化すれば基本的にはその後も黒字化が続くストック的側面が強いビジネスモデルです。
早期に黒字転換を達成し、アシロの業績にも貢献していくことで、株主に安心いただけるようにしたいと思っています。
また、先ほど丸田さんから説明頂いた通り、せっかく少額短期保険のライセンスがある為、弁護士費用保険だけに囚われずにその他の保険商品も開発してもらい、アシロとしてWebマーケティングを支援することでカイラスの成長を加速させていきたいと考えています。


編集後記

弁護士のお客様の「人手が足りない」というお声から生まれたリーガルHR事業部と並び、「ベンナビ弁護士保険」はまさにアシロが目指す、「関わる人を誰よりも深く幸せにすることで、よりよい社会の実現に貢献する」サービスと言えるかもしれません。
まだまだ成長段階ではありますが、「ベンナビ弁護士保険」は事業利益のためだけではなく、社会的意義・インフラのひとつになりえるサービスだと確信できる対談でした。
川村さん、丸田さん、ご協力いただきありがとうございました。

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